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労働の知恵

労働条件で記載しないといけない内容とは!?絶対的明示事項・相対的明示事項について

労働の知恵

この記事では、労働条件で記載しないといけない内容(絶対的明示事項・相対的明示事項)についてご紹介します。

ご参考下さい!

労働条件の明示

労働契約は労働者の「働きたい」、使用者側の「働いてほしい」という意思が重なることで成立します。

しかし、「何をして働く?」「どこで働く?」「いつから働く?」など労働者が労働する上で明確にしないといけないことは多岐にわたります。

そのような背景を踏まえて、労働基準法では労働契約を行うにあたって、使用者が労働者に対して労働条件を明示することを義務づけています。

【根拠となる労働基準法条文】
使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

引用:労働基準法 第15条第1項

「厚生労働省令で定める方法により明示」というのは書面で明示することをさします。

また「賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項」というのが重要であり、今回の記事のテーマとなります。

それでは、本題の労働条件で明示しないといけない内容について考えてみましょう。

労働条件の絶対的明示事項・相対的明示事項

まずは労働条件を明示するにあたって、必ず明示しなければならない内容(絶対的明示事項)規定がある場合に明示しなければならない内容(相対的明示事項)があります。
(絶対的明示事項と相対的明示事項は厚生労働省令で定められています)

この2点は労働条件を明示するにあたって必ず必要となる考えですので、しっかりと抑えておきましょう。

必ず明示しなければならない内容(絶対的明示事項)

まずは必ず明示しなければならない内容(絶対的明示事項)について、ご紹介します。

下記の6項目については、労働条件に必ず盛り込まないといけない内容になります。

労働条件の絶対的明示事項

①  労働契約の期間
②  就業の場所・従事する業務の内容
③  始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制勤務をさせる場合は就業時転換(交替期日あるいは交替順序等)に関する事項
④  賃金の決定・計算・支払方法、賃金の締切り・支払の時期、昇給に関する事項
⑤ 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
⑥ 期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項(期間の定めのある労働契約であって当該労働契約の期間の満了後に当該労働契約を更新する場合があるものの締結の場合に限る)


次に下記8項目については、規定がある場合に労働条件に必ず盛り込まないといけない内容(相対的明示事項)になります。

【労働条件の相対的明示事項】

⑦  退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払の方法、支払時期に関する事項
⑧ 臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
⑨ 労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
⑩ 安全・衛生に関する事項
⑪ 職業訓練に関する事項
⑫ 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
⑬ 表彰、制裁に関する事項
⑭ 休職に関する事項

ちなみに、①~⑥の絶対的明示事項のうち昇給に関する内容以外については書面の交付による明示が義務付けられており、昇給に関する内容と⑥~⑭の相対的明示事項については書面の交付、口頭での説明、どちらでもよいことになっています。

なお、書面を明示する上で作成する書式は自由となっています。


労働条件を明示する書類(いわゆる労働条件通知書)を作成する際に、絶対的明示事項、相対的明示事項の情報量が多いのでよく混乱しがちですが、一つひとつの項目を整理して取り組めば、そこまで難しいことではありません。

焦らず、確実に理解して取り組んでいきましょう。

<参考>明示した労働条件と実態が異なる場合

ここからは参考ですが、明示した労働条件と実態が異なる場合、労働者は即時に使用者との労働契約を解除することができます。

【根拠となる労働基準法条文】
前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

引用:労働基準法 第15条第2項

またその場合、労働者が仕事を始めるにあたって転居をしていると、もとに住んでいた場所に帰郷するための必要な旅費を使用者が負担しないといけません(契約解除の日から14日以内の労働契約の解除に限ります)。

【根拠となる労働基準法条文】
前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

引用:労働基準法 第15条第3項

使用者側は注意が必要です。

まとめ

〇 労働条件で記載しないといけない内容に6項目の絶対的明示事項と8項目の相対的明示事項がある。

〇 絶対的明示事項のうち、昇給を除く内容については書面での明示が義務付けられている。昇給の内容と相対的事項については口頭・書面、どちらの明示でも構わない。


以上、『労働条件で記載しないといけない内容とは!?労働条件の絶対的明示事項・相対的明示事項 』でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。